PAに興味がある人プロのPAさんってどんな音源を使っているの?
現場で使われているレファレンスCDを知りたい!
こういった人向けの記事です。5分ほどで読める文章量。
この記事を読むとプロの音響さんが使っている調整用の音源がわかります。
記事内では実際の音響現場の写真なども出てきます。


- PAカンパニーに所属
- 音響歴10年
- ライブハウス経験
- RECスタジオ経験
- 大規模ツアー経験
- ホール音響経験
- 舞台調整技能士二級
- 第二種電気工事士
※紹介制度があるサービスは紹介リンクを貼っています。
PAさんが使うレファレンスCDについて
こんにちは!PAのイチローです。
今回は音響の現場で使われている【レファレンスCD】の話をしてみます。



【レファレンスCD】ってなに?
PAの人が持ち歩いている調整用の音源だよ。



普通のCDと何が違うの?
一般的なパッケージCDだけど、
楽器の分離が良かったりする音源が多いよ。



みんなが同じCDで調整するわけじゃないのね!
ジャンルや機材によって音響の考え方も違うし、
カンパニーによって決められていたりもするからね!
そんなレファレンスCDですが、実際のところ使われている音源はセオリーで決まってきています。
今日は音響の現場でよく使われている調整用の音源を紹介してみます。
それぞれのレファレンスCDに、それぞれの哲学があっておもしろいですよ〜
音質(おんしつ、英: sound quality)とは音や声の品質を表し、多くの場合電子機器などのオーディオ出力や音声出力の良し悪しの意味で用いられる。品質の内容はアプリケーションにより異なり、高音質のオーディオ機器では聴感上の原音への近さが、電話では明瞭度や了解度が重要になる。




レファレンスCDその1【ドナルドフェイゲン・ナイトフライ】
レファレンスCDといえばコレだよね!



そんなにPAさんに使われているCDなの?
HI○INOとかみんなコレだね〜



会社で指定されているのかもね!
代理店系の現場に行くと絶対に最初にかかるCDランキングNo. 1に輝いたナイトフライ。
ジェフ・ポーカロ、アンソニー・ジャクソン、マーカス・ミラー、チャック・レィニー、ラリー・カルトン、などなど、、
あまりにも有名すぎるアーティストが参加しまくったドナルド・フェイゲンの82年作の音源が、今でもPAの現場では頻繁にかかっています。
アメリカでは今でも大名盤として扱われてるし、ザ・AORみたいな内容もカッコいいんですよね。
40年以上前の作品だけど、確かにレンジも広いしS/Nも高い。
生楽器の鳴りもリアルだし、スタジオのアンビエントマイクの加減も素晴らしいです。
レファレンスCDその2【リンダロンシュタット・星に願いを】
リンダロンシュタットも今だによく聞くね!



歌がとっても綺麗だねぇ〜
リンダの息遣いまで聞こえてくる解像度の高い録音だよね。



リップノイズも艶やか〜
ウエストコーストの歌姫として知られているリンダロンシュタットの録音も素晴らしいです。
ホーカルのリアルさがすごいですよね〜
オケとの分離感もいい感じなので女性ボーカル系の乗り込みPAの人は今だに結構使ってる人多いイメージ。
これも86年の録音なのか、、すげーなレコーディングの先駆者たち。
高音質だし解像度も高いし、ちゃんと音が厚いのもすごい、何より空気感がそのまま閉じ込められてる感じがめちゃすごい。
レファレンスCDその3【ロキシーミュージック・アヴァロン】
最近聞かなったけど根強い人気のアヴァロン!



ブライアンフェリーのバンドね〜
何がいいCDなの??
デジタル録音が始まった最初期のCDで、音は良いね!
ナイトフライと同時期のレファレンスの二大巨頭みたいな作品だよ!



これも82年の作品なのね!
サディスティック・ミカ・バンドが前座を行なったことで有名な(?)ロキシーの名盤もレファレンスで良く聞きました〜
ロキシーのサウンドエンジニアのクリアマウンテンさん曰く、、
「このアルバムは、おそらく私がこれまでに作ったどのアルバムよりも私にとって大きな意味を持っている」
っちゅーくらい、こだわりにこだわり抜いて録られた珠玉のテイクの数々です。
82年は、さっき紹介したナイトフライと同時期の作品で、業界が本格的にデジタル録音を採用しだした、デジタル元年。
予算も期間も潤沢だったこともあって、録音状態も良いですね。
軽いとかじゃなく、なんつーかタイトって感じで音圧の中にもギュッとした質量感のある低音。
ナイトフライに比べて空間系のエフェクトが多いから、シューゲイザーバンドのPAさんなんかが今でも使てる。
レファレンスCDその4【トト・アイウィルリメンバー】
これは今だによく聞くTOTOの名盤!



便器のメーカー?
怒られるぞ、、、



てへ♡
ドラムの確認にもってこいの録音のTOTOのアイウィル〜、も鉄板のレファレンス音源。
冒頭のタイコの録音がめちゃクリアで重宝します!
音数が少ないのに空気感も録れてるキレイな音源とか、チューニングしてる側からしたら神かよ、って感じです。
ちなみに哀愁漂うサウンドは、バンドリーダーのポーカロへの鎮魂歌だからです。
心して使わせて頂いておりました。
レファレンスCDその5【竹内まりや・告白】
何気にアイドル系の現場でよく聞くレファレンス!



初めて邦楽出てきたね〜
解像度良し・レンジ広し、の名盤だよ〜



透き通る声〜♡
やっぱり女性ボーカルの現場で聞くことの多い竹内まりやさんの音源です。
海外の録音に対して、特別SNが良いとかは感じないのですが、透明感のあるクリアでリアルなボーカルは素晴らしいです。
分離はそこまで〜って感じだけど、声のバックグラウンドがめちゃくちゃスッキリしているので、かなり調整しやすい感じ。
さすがは達郎サウンド、と言ったところでしょうか。
レファレンスCDその6【ジェニファーウォーンズ・ハンター】
1992年発売のハンターも名レファレンスCD!



ストリングスがキレイだね〜
同年の最優秀録音盤として今でもリスペクトされているよ。



レコードにそんな賞があるなんて知らなかった、、
冒頭のストリングスが印象的なハンターですが、PAとしてはやっぱり手数の少ないクリアなドラムが良きな名盤。
そんでジェニファーのボーカルも澄み渡っているというね、富士山系の天然水かよ、ってくらい澄んでます。
サビのストリングスが盛り上がっても声と交わらない分離感はさすがだし、ドラムの定位もしっかりしてるから邪魔しない。
すげーよなぁ、昔のエンジニア。現代の機材使ってもこんな録音そうそう出来ひんよなぁ。
レファレンスCDその7【エリッククラプトン・チェンジザワールド】
ザ・レファレンス!って感じのコレも一応紹介!



街中ステージでもよく聞くヤツ!
あまりにも有名で恥ずかしいってのはあるけど、
これかけて文句言われることもないしね〜



無難な選曲なのねえ
クラプトンのこの曲は今だにほんとよく使われてますよね〜
その日の音の定位に迷った時に聴くと、構成に迷いがなくなるから不思議っす。
アコースティックのセットだとめちゃくちゃ参考になりますね、アコギのスチールノイズとかまでクリアに録れてる名録音です。
タイコのコンプ感も良いし、うん、でもアコギだな、アコギが本当に参考になる。
声も上手いこと空気感出してるし、ヘッドフォンで聴くと耳元にクラプトンの息吹を感じることができます。
なんだかロスマンズのタバコの匂いまでしてきた、なんだか不思議な夜だ。
レファレンスCDその8【スティーリーダン・two against nature】
そんで自分が今でもよく使っているCDがこれ。



良い録音なの?
うん、キレイだよ。
実はそんなにこだわりはなくて、、
PA教えてくれた先輩が使ってたから!



いるいるそーゆー人!
レファレンスでよく使われるスティーリー・ダンですが、このCDを使っている人にはあまり出会ったことがありません。
スネアとかキックの音がめちゃんこキレイですが、なんつーかいかにも!みたいなデジタル録音なので、現場での出音と差が出ることが多いです。
それでもこのCDでチューニングを教わってしまったので、今だに現場で使っています。
なんか中毒性があるんですよね〜、自分の仕事がジャズよりのものが多いことも一因かもしれませんね。
他にも最近じぶんが使っているレファレンスのリンクを貼っておきますので、参考にしてみてくださいね。
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PAさんが使うレファレンスCDについて【まとめ】
今日、紹介したレファレンスCDはコチラ!
- 【ドナルドフェイゲン・ナイトフライ】
- 【リンダロンシュタット・星に願いを】
- 【ロキシーミュージック・アヴァロン】
- 【トト・アイウィルリメンバー】
- 【竹内まりや・告白】
- 【ジェニファーウォーンズ・ハンター】
- 【エリッククラプトン・チェンジザワールド】
- 【スティーリーダン・two against nature】
なんか録音がキレイなCDないかな〜
って人は参考にしてみてくださいね!



またみてね!


この記事の感想は個人による独断と偏見によるものです
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