楽器によく使われている【AKG C414 XLS】って何が魅力なの?
実際のチェック音源と専門家のレビューが見たいな!
こういった人向けの記事です。5分ほどで読める文章量。
この記事を読むと業界でAKG C414 XLSが使われ続けている理由がわかります。
記事の後半で実際にマイクチェックしている音源も出てきます。
- PAカンパニーに所属
- 音響歴10年
- ライブハウス経験
- RECスタジオ経験
- 大規模ツアー経験
- ホール音響経験
- 舞台調整技能士二級
- 第二種電気工事士
※紹介制度があるサービスは紹介リンクを貼っています。
コンデンサーマイク・AKG C414 XLSレビュー【使い方など】
こんにちは。人生流れに身を任せていたらPAになっていたイチローです。
今日の機材も有名なコンデンサーマイク【AKG C414 XLS】です。うん、これもめちゃくちゃ使われるマイクですね。
音楽関連の現場にはほとんど必ずある。特にクラシック関係。ピアノとかすごい綺麗に録れる。低域も高域も隙がないって感じ。
指向性のバリエーションが多いから楽器以外にも使われるし、立ててもよし。吊ってもよし。近距離でも遠距離でもナイスサウンド。マイク界の大谷翔平だな。414。
指向性も変えられるけど、フィルターも入るし、PADも入るし、すごい多機能。良さそうだけど敷居が高そう…って思ってる人に是非おすすめしたいなぁ。
PAで使えるようになるとめっちゃラクだし、宅録でもあるとバリエーションが出てすごく良いと思う。
声にも楽器にも最の高。女性のウィスパー系ボイスに最&高。アコースティックギターに最高オブ最高。
書いてきて気づいたけど、俺、414のことめっちゃ好きだわ。
【AKG C414 XLS】のイチローの印象はこんな感じだよ
- ノンEQだと意外と200Hzから下がすんごい出ちゃう印象
- ピアノとかで高域を拾うとツヤのある音が録れる
- 現場に持っていくと見た目の高級感があってクライアント受けが良い
- 音源からちょっと距離を取ったアンビエント的な使い方が一番向いてる
なんだか見た目からして高そうなマイク!
これでもC414 XLSになってからだいぶ安価になったんだよ
ビンテージの414とか2〜3倍はふつうにするしね!
ひえっ…
イチローが441を実際に現場で使っている印象はこんな感じです。
ピアノに立てるんだったらペアの414を立てて低域にゲイン低めの物。高域にハイパスフィルターを入れたものを使用します。
ギターアンプに立てるんだったら57でドン突きで一本立ててちょっと離して414を立てるか、背面からエンクロージャーの中に突っ込んじゃう。位相には注意しないといけないけど、箱鳴り感めっちゃ録れます。
吊りマイクとして使用してオーディエンスマイクとして使用することもあります。オーケストラとか合唱なんかも綺麗に録れる。
弾き語りだったら414一本で声もギターも素敵な空気感で録れるので、弾き語り配信の人なんかにもすごく良いと思う。
あれ?今日褒めることしかしてないな…イカンイカンちょっとここからはアラ探しもしてみよう。そんなわけで今日は【AKG C414 XLS】のお話。
AKG C414 XLSの指向性&スペック・使い方について
歴代のC414の中でも最も評価が高い「C414B ULS」の音質を忠実に再現。極めてフラットな特性で、原音の微細なニュアンスもありのままに収音。高域から低域まで密度の濃い録音が可能で、まるで目の前で演奏を聴いているかのような、リアリティーのあるサウンドを実現。ボーカルはもちろん、ドラムのアンビエントやパーカッション等、あらゆる用途で活躍。
ヒビノマーケティングより
スペック的に見ると【AKG C414 XLS】はこんな感じのマイク
- ひとつのマイクであらゆるポーラパターンを再現することができる
- マイク自体のキャラクターよりも原音を忠実に集音することを目的としている
- アンビエント用として効果を発揮できる貴重なマイク
基本的に仕事では何を録るのに使うマイクなの?
レコーディングだとボーカルにも使うし
ギターアンプの箱鳴り感を録るのにとってもいいね
あとアコースティック系の楽器…ピアノとかにもよく使う
コンデンサーマイクってポップボイズに弱いんじゃないの?
414で声を録るときは専用のポップガードを使うよ
コーラスならアンビエント気味に立てるか…
もしくは、吊りマイクとして使うことも多いね
AKG C414 XLSのポーラパターンは大きく分けると5パターン。無指向・ワイド・単一・超単一・双指向って感じ。
そんで各々のパターンの谷間にも設定できるので、9段階もの設定ができる。宅録マニアにはたまらないマイクって感じだ。
え?僕ですか?…いちばん現場で使うパターンとしては、無指向にしてガヤマイクにすることが多い…吊ったりして。
このマイクね。すごいエアー感が良く録れるんですよ。客席の拍手とかめっちゃいい感じに集音できる。僕PAなのでね。ライブRECが多いです。
楽器だとグランドピアノは414立てちゃうことが多いですね。一本しかないならワイドにして。二本使えるなら単一にして高域・低域にそれぞれ立てる。
レコーディングならやっぱりギターのアンビエントで見かけることが多いかな。空気感を求めてる時に使われる機材って感じ。
その他だと…意外と落語に使ったとき、評判良かった。C-38より落語に向いてる気がする。414。
AKG C414 XLSを実際に使ってみた・音質について
ってことで今日も手元にある機材だったので、質感だけでもわかるようにワンツーしてみました。
さすが414…って感じの音質でしたね。出音の解像度がダイナミックマイクとは違います。
かなりレコーディング向きとは思いますが、そのへんも使い方しだい何でしょう。エンジニアの腕の見せどころっちゅーか。
作業環境は写真の通り。スピーカーはNEXO-P12を使用。アンプはNXAMP-MK2。HAとフィルターは写真の通り。ミキサーはRIVAGE。
おなじみの環境。コンデンサーマイクなのでファンタムが入ってHAが若干しぼってあります。指向性は単一指向です。
実際にワンツーしてみたAKG C414 XLSの音源がこちら
うん、なんだか、ふらっとぉぉ〜って感じ?
さすがヨメロー、このマイクはその要素が一番でかい
ポーラパターンごとに特性も変わるんだ…
まぁ指向性は極端に変わるけど…
周波数特性は見事にフラットを維持してるよね
1KHz〜2KHzの間が下がっているのは??
1.5KHzをポイントにして凹ませてる
ワンツーの「ツー」がキーンとくる場所だね
なるほど、あえてそうしているのね
フィルターのポイントもすごく考えられてるなぁって思う
声に使う時は100Hz・楽器に使う時は80Hzみたいな
至れり尽くせりのマイクだね
まとめると【AKG C414 XLS】の音質はこんな感じ
- とにかくフラット命のマイクで原音に忠実
- 1.5KHz周辺がナチュラルに減衰していて扱いやすい
- フィルターは3種類あってフラットだと低音が強調される印象
コンデンサーマイク・AKG C414 XLSレビュー【まとめ】
って感じで今日は【AKG C414 XLS】について書いてみました。改めて使ってみて、ほんとよく出来た機材だなって思った。
エアー感?空気感?を録らせたら、ほんと、右に出るマイクないんじゃないかな?414。双指向性にもなるけど。右に立ったら位相変わっちゃうけど。
クラシックとかアコースティックに使われることが多いって書いちゃったけど、年に数回くらいならドラムのオーバーヘッドに立ってるのも見るよ。レコーディングでね。
このへんはエンジニアの趣味だろうね。部屋鳴りを録音するのにも向いてるから、何の気なしに立てて回しとけばミックスの時に重宝したりすることもある。
そんな感じのマイクなので、宅録してる人にもすごくいいと思う。声もギターも一緒に録音できるから、弾き語りなんかにも向いてる。
これは個人的な意見だけど、録音した音源にキャラクター付けしたいなら、最初はフラットで録るべきだと思うんだよね。
そういう角度で言えば、この414ってマイクがレコーディングに多用されている意味がなんとなく見えてくる。
そこからコンプ通したり、EQしてみたりでいいじゃないですか、ってこと。あ、HAは変えてみてもいいかもね。
なんども言うけど、あるものは削れるんですよ。ないものは足せないんですよ。周波数って。
実際に414という優秀なマイクを手にとってみて、そんなことを思ったPAイチローでした。
今日も最後まで付き合ってもらってありがとうございましたっ
次回は【YAMAHA MSP5】をレビューしてみるよ
この前のMSPシリーズの続編だね
またみてね!
この記事の感想は個人による独断と偏見によるものです
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