DIでよく使われている【TYPE10】って何が魅力なの?
そもそもダイレクトボックスってなに?
こういった人向けの記事です。5分ほどで読める文章量。
この記事を読むと業界でCountryman TYPE10が使われ続けている理由がわかります。
記事の後半で実際にDIチェックしている音源も出てきます。
- PAカンパニーに所属
- 音響歴10年
- ライブハウス経験
- RECスタジオ経験
- 大規模ツアー経験
- ホール音響経験
- 舞台調整技能士二級
- 第二種電気工事士
※紹介制度があるサービスは紹介リンクを貼っています。
ダイレクトボックス・Countryman TYPE10レビュー【TYPE85との違い】
こんにちは。日々なんとなくがんばってるPAのイチローです。マルチケーブルとかすごい巻いてます。
今日、紹介したい機材は【Countryman TYPE10】です。以前このブログでも紹介したTYPE85とそっくりのダイレクトボックスですね。
構造自体もすごく似ている機材なので、出音のニュアンスもおんなじ感じで・・・でもね、PAとかレコーディングやってる人ならブラインドでわかると思う。
なんというか、クリア・フラット・アコースティック、って感じの質感。イチローはダイレクトボックスの中では一番使いやすいと思ってる。
何も考えないで使える機材って感じ。TYPE85よりも信頼感ある。今日はそのへんの85との違いについてちょっと詳しく書いてみようと思う。
【Countryman TYPE10】のイチローの印象はこんな感じだよ
- S/Nがすごく良くなってる(TYPE85とくらべて)
- 音の解像度が上がっている(TYPE85とくらべて)
- ライン感が少ないアコースティックな印象
- めちゃくそに頑丈・アルミボディがかっこいい
みんなTYPE85じゃなくてコッチ使えばいいのに
んまぁ…TYPE10は値段も倍以上するし…
要所で使ってアンサンブルの中で引き立たせる使い方が多いかもね
なるほどね…全部のTYPE85をTYPE10にしちゃったら
ものすごい金額の出費になっちゃうのね・・・
そうなんです。TYPE10、イチローはけっこう気に入って使ってます。
こういうシンプルな作りの機材がすごく好き。音質もヘタな味付けがなくて楽器を選ばない。
ちゃんとしたフラット特性を持っている機材って、実はそれほど無いように思える。貴重だ。
そんなわけで、今日は【Countryman TYPE10】のお話。
カントリーマン TYPE10のスペック・周波数特性について
最新のテクノロジーを取り入れ、ピュアなサウンド、類まれなる信頼性を実現した新世代ダイレクトボックス。新開発のアナログ回路を用いて、音の歪みやノイズを最小限に抑制。他の追随を許さない高い再生精度を実現したオススメのダイレクトボックス(DI)です!
サウンドハウスより
スペック的にTYPE10はこんな感じのダイレクトボックス
- TYPE85に比べて周波数特性が格段に広がっている(10Hz~50kHz)
- TYPE85に無かったPADスイッチを実装している(0 dB・-15 dB・-30 dB)
- TYPE85のアップグレード版の機材と考えていい・音質もクリアになっている印象
TYPE85より優れた機材なのね
機能が追加されて音質も向上したものだね
TYPE85みたいに3番HOTの個体も存在しないし安心!
周波数特性が広がると音質が向上するのね?
再現できる音域が増えるよね
人間の可聴範囲は20Hz~20kHzだけど
それ以上をカバーする特性をTYPE10は持っているよ
人間が聞こえる範囲以上の音を出して意味があるの?
よく言われる「音のふくよかさ」とか「音の抜け」とか…
そう表現されている要素は、可聴範囲外の周波数が
聞こえ方に作用していると言われているんだよ〜
へ〜!音響って不思議!
建築用のめちゃくちゃ丈夫なアルミ合金を使ったり、高品質パーツを使用していたりはTYPE85と一緒。
細かいことを言わせてもらうと、許容入力の限界値が1100Wに下がってる。TYPE85は2800Wだった。4Ω換算。
まぁ、でもこれは現場で使用するに当たってあまり問題にならない。1100Wを超える入力ってそうそうないからね。
ちなみに丈夫に作られているのは躯体だけじゃなくて、TYPE10になってから過電圧にも強くなった。
間違って海外で220V電圧に接続してしまっても壊れない。(スペックシート上)
っていうかダイレクトボックスに200V繋ぐ奴は普通にクビであるからして、壊れるとか壊れないとかあんまりどうでもいい。アブネーから良い子はマネしないように。
音質でいうと、何度も言うけど、やっぱりクリアなのよね。解像度が高い。
ただね、音質の話で言えば好き好きがあるから、クリアなら全部いいってもんでもないから難しい。
よく言われているのが、オケに馴染むベースはTYPE85の方がいいとか…馴染むんですよね。音質的に。
それは我々PAの耳がTYPE85の方に慣れてしまっている、っていう点もあると思う。結局58の音が落ち着くのと同じように。
楽器はこんな感じの理由で85-or-10で選択の余地があるけれど、正直オーディオ関係のライン受けで使うなら、絶対にTYPE10の方が良い。
周波数特性の広さがものすごく顕著に発揮される。ダイレクトボックスでなにか変わる〜??って思ってる人は、一度CD音源とか、PC音源で試してみると、けっこう感動するよ。
カントリーマン TYPE10を実際に使ってみた・音質について
はい、ってなわけでTYPE10も手元にある機材でしたので、ワンツーしてみました。
正直ボイスでダイレクトボックスの違いをわかれっつーのはなかなか酷な話で…
でもね、前の記事にのせたTYPE85の音源と比べてみると、やっぱりエッジの立ち方が違いましたね。
なんとなーく、ご参考までに。
スピーカーはNEXOのPS8。アンプはNXAMP。58のHAは30くらい。ミキサーはおなじみのRIVAGE。
実際にチェックしてみたTYPE10の音源がこちら
実際TYPE10ってどんな楽器に使うの??
アコギだね!
ベースは85の方がロックな感じがするけど
アコースティクな楽器に合う〜って言ってたもんね
解像度が上がってるからね〜
恩恵を受けるのは輪郭をはっきりさせたい楽器になる
鍵盤楽器にも良さそう!
うん、いいと思うよ!
でも鍵盤だとステレオで用意しなきゃいけなくなるから…
あ、そっか…
ステレオDIと比べちゃうとコスパが悪いね…
そゆこと〜笑
まとめると【カントリーマン TYPE10】はこんな感じの機材
- TYPE85のグレードアップ版のダイレクトボックスである
- サイズ的にTYPE85よりちょっと大きいのでボードに組み込む際には注意が必要
- TYPE85との大きな違いは解像度とPADの有無
- とはいえTYPE85の方が音質的に適している楽器もある(ロックベースとか)
ダイレクトボックス・Countryman TYPE10レビュー【まとめ】
はい。そんなわけで今日はダイレクトボックスの【カントリーマン TYPE10】について書いてみました。
最近はTYPE85との値段の差もちょっとづつなくなってきていて、現場で見かける割合も増えてきたように思います。
なにせ音質がいい!クリア!S/Nに関して、本当に信頼できる機材だと思ってます。ノイズ少ないっす。
あとね、中身にもちょっと書いたんですけど、TYPE85よりね、若干だけど躯体がデカいのですよ。
ベーシストとかでボードに組み込みたい人は、事前に確認した方がいいかも。
とはいえ比較されがちなアヴァロンのU5とかよりはだいぶコンパクトでやっすい。値段5分の1。
ジャンルによってだけど、実際カントリーマンの方がガッツがある音がしたりするしね〜、ベースアンプにマイク立ってるならその音も足されるわけで。
ライブの持ち回り用のダイレクトボックスにはかなりおすすめできる機材です。TYPE10!
ってことで今日はこんな感じで終わろうと思います。
今日も最後まで付き合ってもらってありがとうございました。
次回はゼンハイザーのMD-421について書くよ〜
次回はクジラマイク〜
また見てね!
この記事の感想は個人による独断と偏見によるものです
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