ボーカルマイクの【BETA57A】が気になる!
実際のチェック音源と専門家のレビューが見たいな!
こういった人向けの記事です。5分ほどで読める文章量。
この記事を読むとSHURE BETA57Aの特徴がわかります。
記事の後半で実際にマイクチェックしている音源も出てきます。
- PAカンパニーに所属
- 音響歴10年
- ライブハウス経験
- RECスタジオ経験
- 大規模ツアー経験
- ホール音響経験
- 舞台調整技能士二級
- 第二種電気工事士
※紹介制度があるサービスは紹介リンクを貼っています。
ダイナミックマイク・SHURE BETA57Aレビュー【ベータはボーカル向き?】
こんにちは。PAブロガーのイチローです。今日の機材は【SHURE BETA57A】です。
指向性が鋭くなったBETAシリーズでも、さらにナローなポーラパターンなSHURE BETA57A。
楽器用と思われがちですが、意外にボーカルに使われることも多く、一時期くるりの岸田さんの真似をして、SHURE BETA57Aを使うバンドマンが続出しました。
他にも秦基博さんとかYUIさんのボイス用マイクとして有名ですね。
コンセプトとしては、中低域をふくよかにして、指向性を絞りたい、って感じのマイクだと思います。
どんな音源に立ててもソコソコちゃんとした音になるので、ダイナミックマイクで迷ったらSHURE BETA57Aを使う、ってPAさんもいるくらい汎用性があります。
ボイスもいけるし、ギターアンプ、アコギ、スネア、グランドピアノ、三線、尺八、琴・・・ほんと色々な楽器に立ててきました。
イチローの【SHURE BETA57A】の印象はこんな感じだよ
- BETA58よりも指向性が更に鋭い
- 中低域がふくよかで思ったより高域が伸びない
- この楽器何で録ろう?ってなった時使われることが多い
迷ったら使われるのはなんでだろう?
指向性が鋭いからハウリングに強いし
出音の想像がつきやすい素直なマイクだからかな
見た目的には高音が出そうなのにね!
意外と温かい音がするよ〜
逆に高域を伸ばしたいシンガーは他の選択肢があるかも
とはいえ、定番の無印58とステージ上で混在させると、その個性は際立ちます。
故に無印58よりも高域は出ている印象。BETA58の高域が伸びすぎなのかも。(NO-EQの場合)
例えば、コーラス隊には無印58を使って、メインボーカルにSHURE BETA57Aを使ってもらうと、それだけで音に奥行きが出て声にエッジを足すことができます。
その他、ボーカル用途にいいなと思ったのは、小ぶりでハンドマイクでも女性シンガーの負担にならないところでしょうか。
57のヘッドグリルは吹かれに弱いと散々言われていますが、ポップノイズは歌い手の技量によるところが大きいので、実際に使ってみてクリアできるなら、ボイス用途で購入しても問題ないでしょう。
ってことで今日は【SHURE BETA57A】について書いてみようと思います。
SHURE BETA57Aの指向性&スペック・特徴について
SHURE(シュアー)の大定番楽器用マイクBETA57。SM57の中域はそのままに、高域の抜けを更によくしたサウンド。ボーカル用としても使用されることもあるダイナミックマイクです。
サウンドハウスより
スペック的には【BETA57A】はこんな感じのマイク
- 広い周波数レンジとまとまりの良いサウンドが魅力
- BETA58よりもさらに鋭いスーパーカーディオイド(超単一指向性)
- ハウリングに強く悪環境の中でもゲインを稼げる
メチャクチャ指向性が鋭い!
超 単 一 指 向 性 だからね〜
手で握った感じも軽くていいし・・・
女性シンガーに人気なのもわかる気がする!
指向性が鋭いマイクはモニター環境的にも助かるよ
BEAT57はハンドリングノイズにも強いし手に馴染む!
BETA57は指向性の鋭さが魅力・利点として有名ですが、その優れた音質も名機と呼ばれる所以です。
周波数レンジも広めなので、打楽器・鍵盤・弦楽器・管楽器・ボイス、あらゆる音源に対して追従性があります。
先述したような【迷ったらコレ】的なマイクとして使われるのも、この辺に要因があると考えられます。
SHUREのマイクの中でも秀才タイプのオールラウンダーなので、BETA57を予備マイクとして現場で常備しているカンパニーは、とても多いです。
その他にもあまり語られることがありませんが、手にフィットする使用感や、独自のショックマウントシステムによるハンドノイズの少なさなど、高いユーザビリティも大きな魅力です。
厳しい条件下でも、PAや演者にいつもの音を届けてくれる、安定感のある機材ですね!
SHURE BETA57Aを実際に使ってみた・音質の特徴
BETA57Aも会社での持ち物があったので、実際にワンツーしてみます。
今回のBETA57も超指向性がウリのマイクです。ワンツーでほかのダイナミックマイクとの質感の違いに注目してください。
作業環境はいつもの通り。スピーカーはNEXO-P12を使用。アンプはNXAMP-MK2。HAとフィルターは写真の通り。ミキサーはRIVAGE。
実際のチェックしてみたBETA57Aの音源がこちら
周波数特性的には、中域がふっくらとしていて、近接効果で低域が持ち上がるパターン。
高域も徐々に伸びていってはいるが、BETA58に比べると、それほど極端な持ち上がり方はしていない事がわかる。
比較的よく見るパターンの周波数特性ではあるが、このマイクが他のダイナミックマイクのレファレンスになっている感がある。
PAも演者も、BETA57や、無印58の音を聴くと安心感があるのは、そもそもの基準音になっているマイクだからに他ならない。
なんでBETA58に比べて
高域をソフトに作ったんだろう?
SHUREって伝統的に58はボイス、
57は楽器って感じで作ってるから〜
楽器向けだから高域をほどほどにしてるのね!
そうそう、あんまり高い方上げちゃうと
楽器によっては使いづらくなっちゃうから
まとめると【SHURE BETA57A】はこんな感じ
- BETA58に比べて指向性がさらに狭い!
- 頑丈・丈夫で近接効果があるのはBETA58などと一緒!
- 緑のボディがクールで、手の小さな女性シンガーでも簡単に握り込める!
- ボイス・楽器、なんでもイケるオールラウンダー!
- 見た目に反して高域の伸びが緩やかなので、ボーカルはBETA58の方も試した方が良い!
ダイナミックマイク・SHURE BETA57Aレビュー【まとめ】
こんな感じで今日は、現場で頼りになるダイナミックマイク【SHURE BETA57A】について書いてみました。
このマイクはの高域のコンプ感をデメリットとして書いてしまったけれど、ボイスが高いキーに行った時に音割れを防止してくれる、って考えで使っているPAさんもいます。
低音はしっかりと拾ってくれるマイクなので、ボーカルマイクを探している方は、一度実際に自分の声で試される事をおすすめします。
自分的にはマイクにバランスを取られすぎて、高音を頑張ってるのに伸びない・・・ってなってる演者さんが多かったので、ボーカルには割とBETA58の方を勧めちゃいます。
逆にライブハウスで歌い始めたばかりで、バランスとかよくわからない!って人には大ハズレしないマイク。
ほんと、その人次第です。マイク選びって難しいですね。
ダイナミックマイクである以上、近接効果も考慮しつつ使わなくてはならないので、ボイスの録音の際にはマイクとの距離感にも気をつけましょう。
5センチ違うだけで、再現できるニュアンスがかなり変わってきますよ。
それでは今日はこの辺で、最後まで読んでもらってありがとうございました。
次回は【AKG C391】をレビューしてみるよ
往年のコンデンサーマイク!
また見てね!
この記事の感想は個人による独断と偏見によるものです
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